「いい部屋でんき」プランで　いい部屋になるのか？　大東エナジー

会社の電力販売をはじめる目的にもいろいろあります。最近増えてきたのが、「電気料金をサービスすることによって自社の製品価値を高めよう」という目的です。賃貸物件を広く日本中で貸し出している大東建託が始めた「いい部屋でんき」プランは今注目を集めています。一体どんなプランなのでしょうか？

大東エナジーってどんな会社？

大東エナジー株式会社は賃貸物件探しの「いい部屋ネット」で有名な大東建託の電力供給事業会社です。会社のモットーは「消費者目線の電力自由化」で、大東建託物件の入居者やオーナーから見て、賃貸物件の付加価値向上を目標として運営されています。

大東エナジーは2014年8月に設立されましたが、既に2011年9月から大東建託の中の一事業部として「電力アグリゲーター事業」が行なわれていました。そのとき以降、既に自社物件への電力供給試験を始めており、電気供給実績がある会社です。2016年4月に電力全面自由化となったので、自社の賃貸低圧需用物件にも供給サービスを開始することとなりました。

いい部屋でんきの特徴（他社と違う点)

大東建託物件利用者のみに利用が制限されています。いい部屋電気プランの目的が、これは電気を売って利益を上げることを目的としているのではなく、自社で電力を提供することによって、大東建託物件をより魅力的なものとすることが目的だからでしょう。

電気の契約アンペア数や電力量に伴って電気料金が決められるのではなく、一定の割引率が適用されます。基準となるのは既存の電力会社（一般電気事業者）の電気料金設定で、北海道電力、東京電力、中部電力、関西電力、中国電力、四国電力管内は「5％割引」。

東北電力、北陸電力、九州電力管内は「3％割引」になります。電気を多く使ったら電気代が安くなる新電力がほとんどなのですが、電気を少なく使っても必ず電気代が安くなるというのは安心なプランと言えます。

大東エナジーの電気料金プラン

電気料金プランは1つのみ、「いい部屋でんき」プランです。計算の仕方は既存の電力会社に習うもので、その合計から3％、もしくは5％割り引いた形となります。

つまり既存の電力会社の電気基本料金と電力量料金の合計が1万円だったなら、大東エナジーの「いい部屋でんき」プランを利用すると電気代が9500円で済むという形になるわけです。（東北電力、北陸電力、九州電力管内は9700円）ただし再生可能エネルギー促進賦課金と燃料調整費は別途必要になります。

メリット

他社の電力料金の計算は非常に複雑なものが多く、得なのかどうか分かりにくいという人も多いでしょう。しかし大東エナジーのいい部屋でんきプランは、電気代が一定額安くなるので、シンプルで分かりやすいのがメリットです。電気料金も家賃との「おまとめサービス」を利用すれば、合算して支払うことができるので支払先が減って便利です。

デメリット

現在大東建託に入居している人は、2016年10月以降初めてサービスを利用できます。全国にかなりの数の大東建託物件がありますから、電力量確保に時間がかかっているのはデメリットかもしれません。さらに大東建託物件に入居していない人にとっては全く関係ないサービスでもあります。

いい部屋でんきのまとめ/ポイント

電気代が必ず安くなることによって、大東建託のいい部屋がもっといい部屋になるのは確実です。電気代はどちらにしても払わなくてはいけないものですから大東建託物件を利用する人はぜひとも積極的に考えたいですね。