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未来の電力の情報交換 スマートエネルギーWeekで示された水素電力という方向性

   

これから日本の電力はどうなっていくのか?それがひと目で分かる博覧会が開かれているのを知っておられるでしょうか。
「スマートエネルギーWeek」というもので毎年東京と大阪で年に2度開かれています。そこで行なわれているイベントを見ていくとこれから日本の電力システムがどのように変化して行くのかが手に取るように分かるのです。さっそくどんなことが行なわれているのか見てみましょう。

開催の規模と概要

大々的なイベントで、2016年度は世界中31カ国から1430もの企業が参加しました。開催場所は東京は東京ビッグサイト、大阪はインテックス大阪ですから、その開催規模の大きさが分かるでしょう。

メイン会場においては太陽光発電、バイオマス発電、リチウムイオン電池、未来の電気自動車など大手企業が次から次へとブースを設けて、自社の自慢の製品を展示しました。大型ホールでは基調講演として「水素社会の幕開け」をテーマにした講演会が開かれ、世界中のVIPが出席しました。

注目の内容とは

経済産業省エネルギー庁がリードして行なわれ、2016年度のテーマは水素社会の実現でした。これから日本の電力は水素中心へと動いていくことが示されたのです。基調講演、そしてイベント全体の流れでは、水素を用いて3つのことが今後日本で成し遂げられていくことが示されました。

1つ目は、「水素を利用した家庭用、業務用燃料電池の普及」です。2017年度には燃料電池を市場に投入して行く考えが示されました。日本の車も2020年を過ぎたころから、徐々に燃料電池を利用した電気自動車へとスイッチしていく方向性が示されています。

水素を用いて成し遂げられることの2つ目は、「水素を用いた発電」です。水素を燃やして発電した後に出てくるのは水だけです。太陽光発電や風力発電等のは気候の影響を色濃く受けるので安定電力とはなりません。しかし人工的に電力を生み出せる水素発電なら、電力事情に合わせた発電が行なえます。その上全くCO2を出さないクリーンな発電なのです。技術面と海外からの水素の供給システムの確立が必要となりますが、2030年には水素発電を本格化するという展望が示されました。

注目ブースの展示物

出典:

各社のブースには、これからの日本、そして世界の電力を切り開くさまざまな製品が陳列されました。その中でも注目されたものを幾つかピックアップしてみましょう。注目を集めたものの1つは、「軽量かつコンパクトなリチウムイオン電池」です。

電気自動車がより長い距離を走るためには、軽量でたくさんの電力を溜め込める電池の開発が必要になります。日本の技術もここまできたのかと思わせる高品質な電池が注意を引きました。今後、各家庭の床下などにも少し大きめのリチウム電池が設置されていき、電力事情に合わせて、余剰電力の蓄えが行なわれていくようになるでしょう。続いて注目を集めたのは、「バイオマス発電の最新型ドラムチッパー」です。

丸太を燃焼能力の良い状態に加工することによって、かなり大容量の発電を行なうことができます。バイオマス発電は自然に優しく、なおかつ電力需要に合わせて発電できる方法として注目されています。最後に取り上げるのは「スカイロボットを使った太陽光発電パネルのメンテナンス」です。費用の掛かる太陽光発電パネルのメンテナンスを無人化できるなら、更なるコストパフォーマンスの高い太陽光設備が実現できるでしょう。

2017年もスマートエネルギーWeekは開催予定

2017年も、3月1日~3日には東京ビッグサイトで、9月20~22日にはインテックス大阪で、それぞれスマートエネルギーWeekが開催予定です。今年はどんな電力に関する展望が示されるのか楽しみですね。

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