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電力自由化でなんで配送電分離が必要なの? 

   

電力の自由化による大きな変化はどの会社も自由に電気を売ることができるようになったことでしょう。しかし新しく電気を売るようになった会社も自分の発電所で作った電気をお客様の家に届けるには送電線を使う必要があります。そこで必要なったのは配送電分離です。配送電分離となんですか?配送電分離でどんな効果があるのでしょうか?

配送電分離とは

配送電分離とは発電をする会社と送電をする会社を分けることです。発電所で発電された電力はまず送電会社に売らなくてはいけなくなります。送電会社はお金をもらい電気を送電します。

今までは旧国営の電力会社のみだったので発電会社と送電会社を分ける必要がなかったのですが、電力自由化に伴って自由競争を公平化するために必要になってきました。しかし完全自由化後、今の旧国営電力会社を発電会社と送電会社に分けるには時間が掛かるので配送電分離は2020年から始まる予定です。

配送電分離はなぜ必要か

配送電分離がどうして必要になるのか具体例をあげて見ましょう。東京電力を例に取ります。今までは東京電力のさまざまな発電所が電気を生み出して、東京電力が所有している送電線を使って電気が送られ、東京電力としか契約できない家庭に電気が届けられていたわけです。

しかし電力自由化後は電気を他の会社からも購入できるようになりました。仮に東京ガスから買ったとしましょう。東京ガスは最大級の天然ガスの火力発電所を持っています。ですが発電所で発電した電力も東京ガスは送電線を持っていないので自社の力ではお客様宅に電気を届けることはできません。東京電力の送電線を貸してもらわないといけないのです。

仮に東京電力が自分たちが発電した電気はタダ、だけど東京ガスが発電した電力は法外な値段で送電すると決めたらどうなりますか?東京ガスの電気代は高くなり、誰も東京ガスで電気を買おうとは思わないでしょう。つまり東京電力が利益を独占しないために配送電分離が必要になるのです。同じ原理は関西電力でも九州電力でも言えることです。

配送電分離後は?

2020年に電力会社は完全に2つに分かれてしまいます。送電の会社はどの会社からも同じ価格で送電を引き受けなくてはいけません。東京電力で発電された電力も、東京ガスで発電された電力も同じ価格で送電の仕事を引き受けます。

しかし元国営の電力会社は2つに分かれても、もともとは同じ会社ですから、何かと融通するのではないかと感じる人もいるでしょう。よって法律で天下りなどで役員を送り込んで融通できないように取り決められています。

配送電分離はメリットだけではない

配送電分離は自由競争を生み出すためには欠かせないものですが、同時にデメリットも存在します。それは今までは一つの会社が電力を作り売っていたので、電力の需要と供給のバランスを保つのが比較的容易でした。

しかし配送電分離後は送電会社からすると、どの会社がどれくらい電力を売ってくれるのか常に不透明なのです。太陽光で発電する会社なども多く、天候によって発電量も大きく左右します。送電会社は供給が需要に追いつかない、停電になるかもしれないという心配と常に背中合わせとなるのです。

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