エネリスト

電気に関するあらゆる情報をお届け

卸電力取引−何をするところ?2つの存在意義とは?

   

日本で唯一電気を市場取引できる機関があります。日本卸電力取引所(JEPX)と呼ばれています。電力自由化に備え、2004年に設立されました。

これは、わたしたち個人が直接電気を買う場所ではなく、会員になった企業間で電力の取引が行なわれます。

現在、日本卸電力所には、既存の電力会社と新規参入の電力会社を含め、114社が会員となっています。

ここでの取引には、電力をどれくらい買いたいか、いくらで買いたいのか、いつ電力が必要なのかといった条件をもとに取引を行ないます。

取引所の取引はわたしたちの生活とどのような関係があるのでしょうか。2つの存在意義について考えましょう。
 

卸電力取引の意義-電力の売買

電力の売買ができるというのは、取引所からしたら当たり前のように思えるかもしれません。
でも考えてみてください。
例えば、わたしたちは環境保護を考えて、風力発電の電力会社から電力を購入したいと考えます。
しかし、風力発電は安定して電力を供給できるとは限りません。

その場合に、風力発電のみの電力企業が、電力不足なので電力を供給できないと言われるとわたしたちは困ります。

それで風力発電の事業者は卸電力取引所を通じて他の会社から電気を買い、わたしたちに送電することができるようになります。
このようにして、わたしたちが安定した電力を確保できるようなしくみになっています。

それで電力の売買ができるというのは、基本的な機能でありながら、わたしたちの生活と密着しているということです。では、次にもう一つの存在意義について見てみましょう。
 

卸電力取引の意義-市場価格を形成できる

電力の市場価格が形成されると、それをもとに新たな設備の投資をするか判断できるようになります。
現時点で余剰電力すべてを卸売取引所で売り、利益を出すよう要請されています。
電力自由化が始まり、夏の猛暑で電力の需要が急増する際に、市場価格が形成されているなら適正な価格で取引がなされます。
しかし、取引所取引のシェアは小売販売量のごく一部にしか過ぎません。これから取引所取引はどのような方向へ向かって行くと期待されているでしょうか。
 

これからの方向性はさらに裾野を広げること

取引所の取引量は現在の状態では、市場価格の形成というまでにはまだ少ないといえるかもしれません。

取引量の増加は、新たな電力会社を立ち上げる際にも大切な要素といえるでしょう。
現在は114社の会員から成り立っていますが、今後裾野をひろげ、需要家やトレーダーが参入できるようになると、取引がさらに活発になります。
取引量の増加に加え、取引の種類が増えていくことも期待されているといえます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 5
    follow us in feedly

  関連記事

電力自由化が始まってから今現在 予想通りの面と予想通りでない面

ついに電力自由化が始まりました。電力自由化という大きな変化は電力業界や各家庭にど …

今回の電力自由化で新規に登録した新電力会社の一覧

2015年末時点で119社が登録完了! 電力自由化に伴い、たくさんの企業が新電力 …

電力自由化は原発廃止にも期待がかかる

簡単に廃止できるものではないのも現実 電力自由化で消費者が自由に新しい電力会社( …

電力小売全面自由化開始から3ヶ月 本当に自由化は成功するのか

電力小売市場が全面自由化されおよそ3ヶ月が経過しました(執筆時点)。 2016年 …

電力自由化で事業隊が増加・IPPとは何か?

新電力やPPSとどこがどう違うのか?   発電をする事業者 従来日本の …

「冷房は電気代がかかるから除湿にしなさい」は時代遅れ!除湿は冷房より高かった 金額差はこれくらい

電気代が高くつくものの代表ともいえるのが、エアコンの電気代です。 電力会社に電気 …

電力自由化は一体いつからどのように始まるの?

電力小売りの全面自由化開始は2016年4月から! 電力自由化は、これまで地域ごと …

電力自由化には反対意見も・その根拠を3つ紹介

電力自由化バブルが発生…はじけたら安定供給は? 電力自由化で過剰供給の可能性も …

電力自由化でメガソーラー 増える?減る?

メガソーラーの将来を考える 電力自由化の先進国はヨーロッパ諸国です。ヨーロッパ諸 …

電力自由化が電気料金値上がりの原因に?イギリスの事例から学ぶことは?

イギリスの導入した強制プール制って何?   電力自由化の先駆者・イギリ …