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電力自由化で東京電力が受けることになる影響とは?

   

2016年4月電力自由化ではたくさんの新電力会社(PPS)が誕生しました。今後もその流れは加速する?

2016年1月現在ではすでに119社が審査に通過。その後もその流れは継続し、2016年6月現在307件の電力小売事業者が登録されています。電力事業者が増えたことでたくさんの選択肢が消費者に与えられることが決まっています。

そうなると気になるのが従来の電力会社です。
これまで関東地域でシェア100%だった東京電力ですが、今後はPPSの新規参入で苦戦を強いられることは間違いありません。
シェア率が少なくとも100%ではなくなりますし、これまで独占的にビジネスを展開してきた分、他地域に向けた営業ノウハウに乏しいと考えられます。

今後新規PPSから電力市場のシェアをどれだけ守れるかが鍵になると言われています。
また、PPSと違い、これまで独占が認められていた分、これからは独占禁止法にも注意しなければなりませんし、いろいろな制約を受ける可能性が高いです。

もちろんこれは東京電力だけなく、北海道電力、東北電力、中部電力、北陸電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力という、全国各地の大手電力会社も同じ立場です。

ただ、東京電力の場合、福島第一原発の問題があるので、他地域の電力会社と比べて顧客離れが大きくなるのではないかと言われています。
しかし、例えば博報堂エネルギーマーケティング推進室が行ったアンケートによると、自由化後すぐにPPSに切り替えることを検討しているのは実は17.2%しかいないようです。

自由化は初めての試みですからPPSがどんなものかまだ未知数なので、しばらく様子を見てから変えるというものです。

ですので、東京電力などはこの間に画期的な顧客サービスなどを創出できれば契約数を確保することは可能かと思われます。
その点では自由化が東京電力におよぼす影響というのも未知数と考えられますし、対応次第では影響は最小限に抑えることができます。

結局キーポイントになるのはシェアに関する問題ではなく、その手前にある顧客を惹きつける魅力である安定供給力やサービスの品質です。

会社としては確かにシェア率確保をどうするかが大切ですが、そこばかりに気を取られても仕方がありません。議論されるべきは消費者にとってなにがいいのか、消費者がなにを求めているのかが大切なのです。

東京電力が生き残る道はこれまでの安定的な供給力とサービス

東京電力は大手の電力会社ですから、電力の安定供給力に問題はないかと思います。今後顧客離れを食い止めるには、独占的に販売していたときとは違うサービスを徹底することになるでしょう。

電気というのは色も形もないわけですから、販売するにあたっては付加価値が大切です。

例えば、今後さらに普及すると予想されるスマートメーターなど、エネルギー制御による省エネの提案など、ほかではできない付加価値をつけてサービスを向上することだと言われています。

スマートメーターは2014年4月にスタートし、2015年9月で285万台、2016年には年570万台規模で設置を進めていくとされています。
その際には通信会社などとの提携をするなど、新たなビジネスプランも誕生することが期待されます。

電力自由化で東京電力は確実に影響を受けます。
しかし、現状はどれくらい減るかはわかっておらず、すぐに売上が落ちるとも考えられません。

しかし、そのタイムラグの間に顧客が求めるサービスを提供できないと確実にその規模は小さくなり、シェア率も大幅減少するでしょう。

これは東京電力だけでなく、ほかの既存の大手電力会社にも言えることです。

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