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電力小売全面自由化開始から3ヶ月 本当に自由化は成功するのか

   

電力小売市場が全面自由化されおよそ3ヶ月が経過しました(執筆時点)。

2016年6月3日の段階で、これまでの電力会社から新電力会社に契約先を切り替えた世帯は全国で約106万件とされています。

自由化が始まった時点で切り替えを進めたのは約55万件、1ヶ月後の4月30日時点では約82万件に達していました。2ヶ月後で約106万件ですから、実際には伸び率は鈍化していると言えます。

日本で最大とも言えた東京電力の地域だけでも一般家庭の世帯の契約数でおよそ2700万件もあると言いますから、全国での変更世帯106万件はまだまだ慎重派が大多数と見られます。

それでも東京は切り替える世帯が多い方です。

地方はさらに少なく、沖縄県に至っては新電力会社がかなり少ないこともあって切り替えた世帯はないようです。

日本の電力小売全面自由化は今後大丈夫なのでしょうか。
懸念されるのは、海外でも自由化の失敗例がいくつかあること。日本も悪い方向に行く可能性も考えられます。

電力自由化の失敗というのはやはり電気料金の上昇と供給の不安定化です。

参入してきた新電力会社も慈善事業ではないので利益を追求するのは当然のことです。競争が激化すればいずれ価格競争になるので、電気料金が下がる方向に行くかとは思います。

しかし、地域や場合によっては電気料金が上がってしまうこともありえます。様々な要因があるのですが、例えば電力会社が少なく、その地域において競争が発生せずに独占的になってしまうケースです。

ほかにも燃料の上昇などでどの電力会社も料金を上げざるを得なくなり一斉に値上げに踏み切られることもあるでしょう。これまでは政府がコントロールしてきましたが、今後はそうではなくなるため、不安要素が出てきます。

また、価格競争に耐えきれなくなった新電力会社が倒産してしまい、万が一の不足分をカバーし合うはずの電力会社の数が足りなくなって供給が不安定になることもあります。そして、連鎖的に倒産したり、電気料金がアップするなどの事態に陥るかもしれません。

日本で電力小売全面自由化が成功したかどうか、また、今後成功するのかどうか。それを判断するにはまだ時期尚早です。じっくりと分析する必要がありますが、不安要素がないわけではないことも知っておいてください。

生可能エネルギーの発電の今後も不安が残る

今回の電力小売り自由化で期待されているのは、再生可能エネルギーによる発電が増えて環境問題の解決への大きな前進です。

実際、参入してきた新電力会社の中には太陽光発電や風力発電などの再生可エネルギー発電所を新設しているところも少なくありません。

しかし、この再生可能エネルギーの発電に関しても懸念材料は残っています。

そもそも、再生可能エネルギーは多くの場合、自然の力に頼った発電方式になっています。太陽光や風力などです。

晴れて風が吹いている日はまったく問題はないですが、これは人間がコントロールできるものではなく、太陽も風もまったくないという日が続く可能性だってあります。

そういうときには蓄電池などもありますし、バックアップ用に天然ガスの発電所などを用意しておくこともできるでしょう。

ただ、バックアップ用ですから普段はフル稼動はしませんので、そんな使わない設備を誰がどう構築し保有しておくのかという問題が出てきます。

稼動させるには日頃からメンテナンスが必要なわけで、維持費も莫大。

そうなれば、その分電気料金に上乗せされてしまう可能性もあり、結局自由化したのに電気料金が上がってしまうということになりかねません。

そもそも再生可能エネルギーの発電は大規模な発電所が必要になります。自然の力から電力を抽出するのは非常に効率が悪いのが現実です。ですので、規模が大きい上に効率が悪いとなっては電気料金が上昇するのは必至です。

実際に再生可能エネルギーの発電所を保有する電力会社の料金設定は若干高い傾向にあり、うまく値下げができるようなプランを持っているところでも下がる率は普通のプランよりもずっと小さいです。

国土が広くない日本では必要な電力のすべてを再生可能エネルギーで賄うことはできません。ですので、いくら環境にいいとはいえどこかで限界を迎えます。

再生可能エネルギーに頼り過ぎると電気料金は確実に上がります。

今はまだ自由化が始まったばかりで分析できる情報は少ないですから、再生可能エネルギーの今後も様子を見ていくべきかと思います。

技術が上がり、太陽光や風力でも大きな発電力を作ることができるようになることに期待です。

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