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恐れていたことがついに始まった… 関西電力はなぜ値上げしたのか?

   

電力自由化によって変わったのは、何も私たち消費者が自由に電力会社を選べるようになったことだけではありません。電気小売も完全市場主義になったので、この値段でも競争相手に戦えると踏めば、電力会社は自由に値上げできるようになりました。

出典:kepco.co.jp

日本を先駆けて電力自由化が行なわれた海外でも、自由化後に主要電力会社の値上げが起きていたので、専門家たちは、日本においても値上げが起きることを予想しています。そしてついに…、関西電力がこのたび大幅値上げに踏み切りました。果たして関西電力はどんな理由で値上げをしたのでしょうか?その真相に迫りたいと思います。

関西電力の値上げ幅

関西電力は経済産業省に10.23%の値上げを要求していましたが、結局経済産業省から8.36%の値上げが承認されました。じつは関西電力は2013年にも値上げしていたのです。つまり度重なる値上げで、関西大震災から計算すると約40%増の値上げとなっています。なぜこれほどの値上げが必要になったのですか?公式な理由と、予想される他の理由を見てみましょう。

公式のホームページでの説明:kepco.jp

簡単にホームページに書かれていることを簡単に説明しますと、「高浜と大飯にある原子力発電所が再開し、業績が黒字転換の予定だったのですが、原発再稼動の審査が遅れているために再稼動できなくなりました。よって火力発電を大量の用いることになりました。コスパの悪い火力発電の燃料費がかさんだので大赤字となりました。今後発電を続けるために、今必要な資金調達が難しい状況です。よって電力の安定供給に必要な財源を確保するため、値上げとなります。ご協力ください。」こんな内容です。

この説明を疑いの目で、斜めから見る人も多いと思いますが、原子力発電所は1kw発電するのに5円で済むのに対し、火力発電所では1kwに付き約3倍の発電コストがかかるので、原子力発電所が動いていない事実を考えると、ある程度筋の通る説明でしょう。

やはり関西電力も一企業であってボランティアではないので、赤字になれば料金を上げるというのは妥当だという意見もあります。ところが被害を被るのは私たち一般の電気を使う人たちです。よってここであえて他の理由を探って見ましょう。

電気料金値上げのほかに考えられる理由

仮に赤字が深刻化しても、関西電力が倒産することはありえません。もし倒産すると関西の方が電力供給を受けられなくなるからです。いざとなれば国にしろ、銀行にしろの融資が見込めるのが関西電力という会社です。ではなぜ潰れない会社が値上げするのでしょうか?

1つは「他の新電力の出方を見ている」可能性があります。電力会社にとって一番良いのは全社一斉値上げです。ちょうどドコモ・AU・ソフトバンクの通信3社が、裏の協定によって電話料金を値上げし、高い価格で維持したのと同じ原理です。力のある電力会社が全て値上げに踏み切れば、どの電力会社も安定した利益を上げ続けることができます。実際ドイツも電力自由化後、大手3社が示し合わせて一斉値上げに踏み切り、大手は3社は利益を独占しました。

日本の電力業界のいても同じです。大手同士が値下げ競争で身を削るよりも、話し合って一斉値上げするほうが良いのです。この度関西電力は値上げしました。では関西電力に次いで業界2位シェアのエネット(大阪ガスと東京ガスの共同出費会社)の立場に立って考えて見ましょう。地域最大手の関西電力が値上げしました。自分たちはさらに身を削って値下げを敢行し、顧客が一気にエネットに流れる可能性にかけたのほうがいいでしょうか?

それとも関西電力に歩調を合わせて何かしらの理由をつけて値上げし、関西電力と共に安定した利益を上げ続けたほうがいいでしょうか?自分がエネットの経営者ならどう判断するか考えてみるといいでしょう。状況を今後を見ないと分かりませんが、恐らく大手新電力も追随値上げに踏み切る公算が強いでしょう。

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