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早くも撤退?電力小売り事業者が撤退せざるを得ない3つの理由

   

電気自由化が開始してから、300社前後もあった小売電気事業者の数もだんだんと減る見込みであることを知っておられるでしょうか?

8兆円規模とも言われる電力市場に多くの会社が参入しました。しばらくたった今、新電力会社の撤退や倒産の影がチラホラと見え始めているのです。なぜ始まったばかりなのにもう電力事業から撤退すると見られているのでしょうか?新電力会社が撤退へと迫られる3つの理由を探っていきたいと思います。

顧客が集まらなかった

電力自由化の参入が相次いだときは、福島原発事故の余波による原子力発電所全停止が行なわれていた時期でした。東京電力を初め、主要電力10社は経営に苦しみ、電気代は高騰していたのです。こうした状況の中でしたから、新電力会社は価格競争に勝てる見込みが十分にあると判断し、次から次へと参入を表明していったのです。

ところが原子力発電所は徐々に発電を開始するようになります。既存の電力会社の電気料金も落ち着いてゆき、そもそも薄利多売で利益が上がる電力業界なので、大手が値下げされたら、利益を生み出すのが難しくなります

結局既存電力会社より若干安い、もしくは本当は高いけどセット販売で安く見せての電力自由化が始まりました。もちろん顧客は新電力へと流れていません。現在までわずか2%の人しか新電力を利用していないのです。会社を設立したものの名ばかりという新電力も多く、このまま顧客を確保できなければ撤退倒産へと追い込まれるでしょう。

電力供給力が足りなかった

ほとんどの新電力は自らの発電設備を持っていません。よって発電設備を持っている企業や電力卸売市場から電力を購入することによって販売電力をまかなっています。

しかしある程度顧客数が増えてくると、全ての顧客に必要な電力を供給できなくなる企業が出てきました。例えば自治体と公官庁にその料金の安さに注目され、急激に顧客数を伸ばした新電力シェア5位の日本ロジテックは、このたび電力小売業から撤退することになりました。なぜでしょうか?ひとつの理由は「膨らんだ電力提供先すべてに、安価な電力を供給できなくなった」からです。

資金力がなかった

次に撤退へと追い込まれる理由はその資金力です。日本ロジテックは電気料金が安く、もともと薄利多売で営業していました。しかし膨らみすぎた顧客に十分な安価な電力確保できないとなると、安価ではない電力も購入しないといけなくなります。

しかしそれを行なう資金力がなかったので、撤退となったと説明しています。これが旧国営の大手電力10社と新電力会社の大きな違いでしょう。結局、東京電力などもJRや日本航空と同じく、民営化された後でも倒産することは決してありません。いまだ半国営企業なのです。倒産しないので経営が傾けば銀行も喜んで融資します。しかし新電力会社は違います。経営が傾けば資金援助をしてくれるところはありません。残された道は撤退しかないのです。

今後増えると思われる新電力会社の撤退

ヨーロッパ諸国などの電力自由化さきがけの国においても、電力自由化後しばらくして、ほとんどの新電力会社は倒産、または撤退していきました。日本もこれから数年経つと、経営が続けられなくなった新電力は次々と撤退していくことでしょう。

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