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電力自由化は明暗はっきり・通信会社が苦戦しているのはなぜ?

   

 

明暗くっきり分かれる新電力

2016年4月から電力自由化が始まって、いろいろな新電力が参入してきています。しかし数か月経過したところで、電力会社の明暗がかなりくっきりと分かれてきています。

明の代表格はガス会社です。
ガス会社の電力販売は好調さを持続しています。ガス会社の中には当初の目標を引き上げる動きも出てきていて、業績好調なことがうかがえます。

新電力への切り替えですが、自由化が始まって3か月経過したところで、日本全国で126万4400件と言われています。これは電力の総契約数の2%強程度です。その中でもガス会社は堅調です。

たとえば大阪ガスなどは7月終わりの段階で17万件の契約を獲得して、初年度目標の20万件の85%に到達しています。東京ガスについても、初年度目標40間念を7月20日の時点で突破して、53万件まで目標を引き上げていきました。

では暗の代表格はどこかというと、通信会社系です。ソフトバンクやauなど通信会社も電力とのセットプランを販売していて、コマーシャルなどでも大々的に宣伝しています。
このため、通信会社でも電力契約できることは広く知られていても、それが業績に反映されていない状態が続いています。

関係者の間では「大手電力会社よりも電気料金を安く設定しているのに契約が伸びない」と頭を抱えているといいます。「想定外の低さだ」と危機感を募らせている人も見られます。

 

電力切り替えが面倒?

なぜ新電力への切り替えがこれだけメディアでも取り上げられているのに数%にとどまっているかですが、そもそも切り替えが面倒という理由は大きいようです。

一般家庭で自分たちがどの程度日々電力を使っているのか把握できていないケースも多いです。
このため、いろいろと宣伝しているけれども電力会社を乗り換えることで本当に電気代がお得になるのかわからないわけです。

また新電力に切り替えると事務手続きなどがいろいろと面倒と感じている人も多いようです。「電気料金が安くなっても、数%程度の安さならいちいち切り替えなくても良いか」と思ってしまうのでなかなか動きが鈍いのでしょう。

逆に言えば新電力会社は「自分のところに切り替えれば、こんなメリットがありますよ」ということをはっきり打ち出せば契約数の伸びる可能性もまだあるわけです。

 

通信会社にすると損をする?

全体的に新電力は苦戦していますが、その中でも特に通信会社が苦戦しているのは「契約がややこしいのではないか?」という懸念を抱かれていることが大きいです。

スマホや携帯電話のユーザーも多いでしょうが、その中で「2年縛り」で痛い目に遭ったという人は結構多いです。
携帯電話とスマホに新規加入すると2年間は契約を続けないといけません。

しかも2年終了すると自動更新され、携帯キャリアを乗り換えるためには契約更新月に解約しないといけません。それ以外は解約手数料がかかります。

このようなシステムがあるせいで、「通信会社の電力と契約すると絶対に落とし穴があるはずだ」と思われてしまうのです。そこで通信会社のセットプランには加入しない方が損はしないと思われてしまっているのです。

 

サービス拡充を急ぐ通信会社

通信会社でも、さらにサービスを充実させて新規顧客の獲得を目指しています。例えばauでんきでは電力使用量に応じて電子マネーを還元するサービスを実施しています。
従来最大5%だったのを6~8月に加入すると10%にまで引き上げられます。

ジュピーターテレコムはケーブルテレビの一つですが、戸建て住宅で電力使用量の多い世帯が新規加入すると最大12000円割引にするキャンペーンを8月いっぱいまで実施しています。

このようにあの手この手を使って、新規顧客の獲得を模索しています。

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