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電力自由化でしばしば登場してくる発送電分離とはそもそも何?

   

発送電分離をすることによって生じるメリットとデメリットは?

送配電部門が独立するシステム

電力自由化の話が出ると、かなりの割合で紹介されるのが発送電分離です。文字通り、発電と送電を分離することをさします。

従来発電所で電気を作って、それを会社や一般家庭に供給するわけです。この時電気を供給するための送配電の設備も必要になります。

現在の大手電力会社は、発電所だけでなく、送配電システムももちろん持っています。発送電分離は、この送電と配電のシステムを発電所から切り離す考え方をさします。
こうすればどの電力事業者も平等にシステムを利用でき、電力自由化実現のポイントになるわけです。

もし発送電分離が進んでいない段階で電力自由化をしたと仮定します。この場合、すでに発送電システムを持っている大手の電力会社が、自分たちの有利になるように新規参入者を選別する、もしくはネットワークの使用を制限するといったこともできてしまいます。

そこで発送電分離することで、発送電部門を電力会社から切り離して、中立的な立場をとりましょうとなるわけです。現在のところ経済産業省の方針だと、2020年までに法的に発送電分離を行うことを決めています。

 

法的分離とは

先ほど法的に発送電分離を行うと紹介しましたが、「法的」とはどのようなことを指すのでしょうか?法的分離はすでにフランスなどで採用されている方式で、電力会社から発送電部門をまず切り離します。
そして分社化して、中立的な立場に置こうという方式です。持株会社を設立して子会社化するなど資本関係を残すことはOKですが、例えば親会社の社員が子会社の仕事を兼務するなど直接的な支配関係になることは規制されます。

ちなみに東京電力では、2013年にカンパニー制、2016年をめどに持ち株会社制を導入する方針を固めています。持株会社の下には発電事業と送配電事業、小売り事業の3つの会社を置くシステムを想定しています。いち早く発送電分離に対応した政策を進めているといえます。

 

発送電分離のメリットとデメリット

発送電分離の考え方やその目的はお分かりになったでしょう。では発送電分離することで、どのようなメリットとデメリットが考えられるのでしょうか?

 

ビジネスチャンスの拡大

それまでの特定の電力会社が発送電設備を独占している状態だと、新規参入したくてもできないという問題がありました。しかし発送電分離をすれば、現在発送電システムを持っていない新規参入事業者でも、発送電システムを利用できるようになります。
このため、電力自由化が進んで電力の小売り事業を活性化する要因となりえます。
一見すると既存の電力会社によっては、システムを切り離すのでデメリットがあると思われるかもしれません。しかし今までになってきた発送電システムの維持や管理にコストをかける必要がなくなります。

そしてこの浮いたコストを、例えば別の事業とか設備投資などに使うことも可能です。ビジネスチャンスの拡大というメリットが期待できます。

 

コストが上昇するリスク

発送電分離にはデメリットもあります。分離をすれば、コストの上昇する恐れが考えられます。これまでは発電と小売りを一体化して行っていたものが分離されてしまうので、縦のつながりがなくなって効率性が低下してコストがかかってしまう恐れが出てきます。

新規参入の電力事業者の中には、自然エネルギーを売りにするところも出てくるでしょう。福島の事故以来、原子力に対する拒否反応が強くなっているからです。しかし例えば消費する場所から遠く離れたところでないと広大な発電設備を作れないことも十分想定できます。

そうなると送配電設備もそれなりに大掛かりなものとなってしまい、そのコストをどう賄うかという問題が生じます。

 

発送電分離でも電力自由化でも規制はあり

発送電分離して電力自由化をしても、全くそれぞれの事業者の自由に任せるというわけにはいきません。

たとえば好き勝手にそれぞれの電力事業者が、電線などを張り巡らせることになれば、混乱が生じるのは目に見えています。
送配電設備を完成するためには、かなりのコストがかかりますし、固定費も莫大になります。

そこで電力自由化になったとしても、送配電に関しては一定の規制の掛けられることが推測されます。
発送電分離に関してはまだクリアすべき問題もあって、その課題こそ電力自由化が消費者のプラスになるためのポイントになりえます。

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