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自由化をもう一歩踏み込んで見ると電気代は安くならないことがわかる ユニバーサルシステムとは

   

電力事情を一歩踏み込んで見ると違ったものが見えてくる

電力自由化は、「電力を売る独占が崩れて価格競争が激化しいよいよ電気代が安くなる」というのが基本的な考え方です。

確かにその通りなのですが、この日本の電力事情をもう一歩詳しく調べて見ると。実は電気代が安くなる見込みはほとんどないことが分かるのです。

それではその一歩踏み込んだ電力事情を2点見ていきましょう。1つはユニバーサルシステム、もう1つは現在の電力料金の決め方です。

ユニバーサルシステム

ユニバーサルシステムとは、公共性のある料金負担の格差を無くすシステムです。
例えば沖縄の離島の人は大規模発電所で発電した電力を使えませんので、どうしてもコストの高い電力を使うことになります。
しかし街中で1kw20円くらいで電力を買えるのに、離島では1kwにつき50円以上するのは公平でありませんし、いよいよ過疎化は進んでしますでしょう。

そこで電力会社は離島の方も都市に住んでいる方と電気料金を同じにして、その差額分を全世帯の電気料金を引き上げることによって調整しようというシステム、それがユニバーサルシステムなのです。

ユニバーサルシステムは電力供給だけでなく、水道やガス、郵便や通信に至るまで機能していて、住んでいる場所に関わりなくすべての日本国民が同じ条件で生活を楽しめるようにするために必要な取り決めです。

2016年4月に電力自由化となりますが、ユニバーサルシステムは電力自由化以前から機能しているシステムですでに機能しています。

ですが電力自由化が始まるとこのシステムが料金値上げにストップをかける要素となることが考えらるのです。
この点は記事の最後で取り上げるとして、まずは2つ目の要素、現在の電力料金の決め方を見てみましょう。

現在の電気料金の決め方

現在の旧国営の電力会社(一般電気事業者)は民営化された後であっても、電気料金を自分で自由決めることはできませんでした。
ほぼ独占企業であったためです。

どのようにして決めていたかというと、これこれの電力をこれこれのコストで作ることができました、これこれの値段で売り出してもいいでしょうかといちいち国に許可を求めないといけなかったのです。

これは大きな利益を生み出せないことを意味します。

例えば製造コストが20円の和菓子を50円で売ろうが、100円で売ろうが和菓子屋は自由に決めることができますが、電力会社は1kwの電力につき20円のコストが掛かったとしても、国は50円で売らせてくれません。
21円でしか売れないのです。

つまり電力というのは薄利多売の商品なのです。

しかし顧客は1億2000万人以上、さらには企業もあるので市場は8兆円規模となるわけです。

では新しい電力会社が参入したら電気料金を極端に下げることができるのでしょうか?結論を見ていきます。

電力自由化でも料金は安くなりにくい

旧国営の電力会社(一般電気事業者)が電気料金をある程度に抑えることができているのは原子力発電というコストパフォーマンスの良い発電方法を用いることができるためです。

すべてを火力発電にすると発電コストは上がりますし、太陽光や水力などの再生可能なエネルギーで発電すると、さらに発電コストは上がります。

つまり現時点で既に電気料金はしたうち状態のうえ、新しい電力を売る会社(電気小売業者)はコストパフォーマンスのよい発電設備を持ってないので、極端に安い値段では売り出せないと見込まれます。

その上ユニバーサルシステムで強制的に料金を上澄みされるので、割安感はさらに減少するわけです。

このように現状を一歩踏み込んでみてみると2016年の10月の電力自由化後も恐らく今とはほとんど変わらない電気料金が待っていることでしょう。

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