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電力自由化についてのアンケートでは64%が電力会社を変えたい

   

消費者が心配しているポイントのひとつだが・・・

2016年4月の電力自由化で消費者は地域ごとに独占が認められていた電力会社からではなく、新電力会社(PPS)を自由に選択して電気を購入することができるようになります。

ご存知のように現在の電力会社は東京電力などの巨大な企業で、発電所も大きなものを持っているわけですから近年は停電のリスクなどもだいぶ減っていますよね。

新しいPPSはそんな電力会社ほどは大きくないですし、巨大な発電設備もありません。ですので、消費者が最も心配する点として、新規PPSに切り替えてしまった場合、安定した電力供給が行われないのではないかということになるかと思います。

まず、基礎知識として理解しておいてほしいのは、新PPSと契約をしたとしても、電気メーターの交換はありうるとしても、送電線の張り替えなどはありません。

というのは、PPSに切り替えても、各家庭に電気を供給するための送電線は現在の電力会社の設備などを利用するからです。従来の電線を伝って電気が供給されますから、まず設備面での不安は無用なのです。

次に、PPSに安定供給するだけの供給力があるのかという点ですが、すでに始まっている自由化に向けての新参PPSの審査でもその点は当然確認されます。

電気というのは普通の商品と違い、発電(生産)と同時に消費が行われます。

ですので、発電量と消費量がほぼ同じになるという特徴があり、これを同時同量と呼びます。

基本的にこの能力は見られているはずです。

今回の自由化ではたくさんの新PPSが登場するので、現実的にはすべてのPPSを管理するのは難しいでしょう。そのため、30分間の発電量と消費量を±3%程度になるようにする30分同時同量が用いられます。

このノルマをクリアすれば供給量に問題はないとされるわけです。

さらに、地域ごとに送配電事業者も設定されることになるので、この業者が需要と供給を見比べ、各PPSへ電力供給量を支持したり、バランスよく地域に配電していくことになります。

万が一新参PPSが供給できなくなっても、送配電事業者に集められた電力がどうにかカバーするので、基本的に安定供給は自由化後も継続して行われる見込みというわけです。

発送電分離が実施されたらどうなってしまう?

2016年の自由化は新PPSの参入で、一般家庭も自由にPPSを選ぶことができるようになるわけですが、配電設備は現行のものを利用し、送配電事業者が管理していくことになります。

現在や自由化直後は今の電力会社が送配電事業者として存在するのですが、いずれは配電と発電の分離が行われることになります。

例えば東京電力が今は発電も行い、送配電もしています。PPSへの供給量の支持も東京電力が行っているのですが、今後は東京電力と送配電部門を切り離すというわけです。これを発送電分離と呼びます。

日本では2018年~2020年間にこの分離が行われる予定で、今後は発電と送配電、さらに小売りの各事業がそれぞれ別々の企業が担うようになるとされています。

そうなると競争が激化して、より電気代が安くなるのではないかと期待もされていますし、安定供給がより確実になるともされています。

ただし、これはあくまで机上の空論でしかなく、実際に始まったときにどうなるかは今のところ不透明な部分が大きいです。

すでに自由化が始まっている海外において発送電分離が行われた地域で、実は電気料金が下がった例はひとつもなく、逆に値上がりしてしまっています。

安定供給も継続して行われるのかも蓋を開けてみないとわかりません。
ですので、少なくとも今回の自由化時点では大きな問題や混乱は起こらないと思いますが、実際に発送電分離が始まるころにそのリスクを改めて確認した方がよさそうだというのが現状です。

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