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電気自由化で懸念されるのは電線の使用料金が高いこと!?

   

まず、自由化では送電線は新しく設置されることはない

2016年4月に実施される電力自由化に関する基礎知識として、新電力会社(PPS)が参入しても送電線を新しく張り替えることはないですし、システムそのものを新たに構築することもありません。
あっても需要と供給のバランスを管理する事業者ができるくらいですね。

システムや設備はすべて既存の大手電力会社が各地方で保有しているものに便乗する形になります。

つまり、既存の大手電力会社や新規参入のPPSは発電を行うと送配電システムの管理事業者に電気を送ります。
電気は生産と同時に消費が行われるものなので、これまでは発電も送電も1社が行っていたので需要と供給が同時になる同時同量で実施されていましたが、複数の発電事業者になる自由化後は30分間の需要と供給バランスが誤差3%以内に収まるように管理されることになります。
こうして既存のシステムと設備で安定供給が図れるのです。

欠点としては、例えば環境問題に関心のある顧客がわざわざ太陽熱発電のシステムを採用しているPPSを利用しているのに、実際に使用している電気はミックスされているために環境破壊をしながら発電しているものの可能性があるくらいでしょうか。
とにかく、今回の自由化では新規PPSが自前で電線を用意することもなく、今ある電線などを利用してすぐさま自由化に移行されます。

 

ドイツではたくさんのPPSが倒産しているそのワケ

自由化の基礎知識として既存の電線を使うことを説明しましたが、鋭い方は「あれ?」と思うことでしょう。

例えば関東であれば東京電力の電線などをそのまま利用するのですが、設置したのは東京電力ですから、大手電力会社が損をしているように見えますよね。

これには実はカラクリがあるのです。

というのは、PPSが発電して各家庭に電力を配電する場合(実際には送配電システムの管理企業が行うのですが)、東京電力が作った電線を伝って電気を送るわけですから、それに手数料が課せられているのです。

この手数料を託送料金というのですが、これが今のところ1キロワット時あたり10円くらいに設定されているのです。

これは現在の電気料金のおよそ1/3にあたります。
結構高いです。東京電力など大手の電力会社10社は自分の設備を使わせる代わりに託送料金で儲けてもいるのです。

自由化がすでに始まっているドイツではこの託送料金が高額に設定されたために、自由化直後に参入していた100社近いPPSの大半が今は倒産してしまっているようです。

託送料金は結構な負担になり、基本的にはこれらは契約者が払うことになります。
そうなると、高い電気代で契約はしたくないという人も多いため、契約数が思ったほど上がらず、PPSが倒産してしまうのです。

日本の自由化でも今その問題が浮上してきています。大手電力会社が高く託送料金を設定すれば新規PPSが低料金でサービスすることが難しく、そうなると参入した意味がなくなってしまいます。
競争も激化しません。今後電力大手がどれくらいの託送料金にするかが注目されることになります。

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