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電気自由化は電気事業法の改正のひとつ

   

時代の流れに沿って変わってきた中での自由化

2016年4月で全面的に電力の自由化が実施されるわけですが、これは改正電気事業法の一環になっています。

市場や国民のニーズ、時代の動きで電力業界も大きく変わることを強いられています。

そんな中で改正された電気事業法案が国会で可決され、段階的に実施されながら、全面自由化が行われ、2020年までに本当の自由化が完了する見込みです。

まず、電気事業法についてですが、これは昭和39年7月11日に施行された法律第170号です。
電気事業と電気工作物の保安に関しての法律で、監督官庁は経済産業省となっています。

施行された昭和39年というのは1964年です。
2016年から見れば52年も前の話。
内容的にも時代遅れな部分があり、徐々に改革が進められて、今、最終段階のひとつ前である全面自由化が実施されるわけです。
自由化により、電力市場は開放され、たくさんの新電力事業者(PPS)が参入し、競争が激化することで電気料金が安くなるのだと期待されています。

日本は2011年に大震災を経験し、原発を失うという歴史的に大きな事件を体験しています。

その後、電力不足になり計画停電も実施され、エネルギー不足まで経験してしまいました。そういった事態を踏まえて安定した電力供給をたくさんのPPSで行い、かつ料金も自由化するというのが目的です。

改正電気事業法はそういった時代の流れから必然的に始まったものであると言っていいでしょう。

 

震災前から動きはあった日本の電気事業の改革

全面的な自由化の大きな動きは震災の影響が確かに強いのですが、電気事業法の改革は実は1990年代に始まっています。

最初の改革は第1次電気事業制度改革と呼ばれ、1995年に始まっているものです。
同年4月に電気事業法が一部改正され、このときにPPSに似た独立系発電事業者が誕生しています。
ですが、このときの改革は電力会社がほかの電力会社や卸電気事業者から足りない分などを融通してもらうだけでなく、ほかの発電事業者からも電気を購入することができるようになったというものです。
あくまでも電力会社の購入先が増えたというだけの話です。

1999年の第2次改革は今回の全面自由化の布石でもある、特別高圧帯の顧客への自由化が実施されています。
さらに数年後の2003年には第3次改革として、特別高圧よりも低い高圧帯の顧客にも市場が拡大され、今回の全面的自由化が第5次制度改革として2013年から動きがあり、2015年にはPPSの受け付け開始、2016年4月に一般家庭向けの低圧帯でも自由に契約先を選べるようになったというわけです。

第5次電気事業制度改革は3段階に目標設定され、全面自由化は第2段階です。
このあと2020年までに送配電システムの事業者なども分離され、その時点で本当の意味での電力自由化が完了する見込みです。
そのときになれば電気代もかなり安くなり、サービスも今よりもずっと斬新で豊かなものになっているのではないかと期待されています。まだ先々の話なので、本当にうまく行くかどうかは自由化実施後にじっくり分析する必要はありますが、理論上はかなり期待していいものです。

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