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電気自由化で電柱が増えるのかという心配は無用

   

既存のシステムを利用するので、基本的には増設はない

2016年4月に行われる電力自由化でよくある質問が「送電線は増えるのか」とか「電柱が増設されるのか」などです。

これは両方ともノーですね。
今回の電力自由化に関しての基本中の基本の知識なので、今一度憶えておいてください。

今回の自由化で参入を表明している新電力会社(PPS)は全部で700社はあるとされています。
また、すでに新規参入が認可されているPPSでさえ約120社です。
これらのPPSが4月までの1ヶ月半(執筆時2016年2月中旬)に電線や電柱を設置するとなったら、それこそ全国規模で大混乱になるのではないでしょうか。
そもそも、去年から今までにかけて、大規模な電線・電柱の工事を見たことがありますか?

それはないでしょう。

なぜなら、そんな工事は一切行われていないからです。

今回の自由化で100を超えるPPSが参入しますが、電線などを新たに工事した企業は皆無です。
もちろん、既存のシステムに自社で発電した電気を送るための送配電線を設置したところはあるかもしれませんが。
いずれにせよ、今あるシステムと設備で送配電が行われるので、基本的には増設はありえません。

 

場合によっては電柱と電線を増設する?

基本的には増設はありませんが、場合によっては増設の可能性もあると思います。
というのは、既存の設備を利用するわけですが、例えば関東であれば東京電力、東北地方なら東北電力などあるわけですよね。

そうなると、その地域でしかそのシステムは利用できません。
つまり、PPSも送配電システム管理事業者をどこにするかで供給できるエリアが決まってきてしまいます。

例えば、山の中などに家を建てたとします。
電柱もなにもないので、家を建てたあとに電気を引かなければなりません。

これまでは電力会社に頼むと、1km程度の距離であれば無料で電柱を立ててくれました。
それ以上長いと多少負担させられるのですが、いずれにせと、増設は簡単にやってくれるのです。

自由化後のタイミングで同様になにもないところに家を建てた場合、電力会社(この場合は送電システムが既存の大手電力会社なのでそこに頼むことになるかと思います)に連絡をして電柱や電線を入れてもらいます。

さらに、(特殊なケースですから要確認なのですが)もし地方の境目で大手電力会社のシステムの端と端にいる場合、もしかしたら向こう側のPPSの料金体系に魅力を感じるかもしれません。
そんなときは相談したら電柱を増設してくれる可能性もあるかも、です。

とにかく、通常のケースではPPSにしても、自由化に関しても電柱や電線の増設は一切ありません。

都心なんかは特に電線や電柱がすでに多いですから、そもそも増設する隙間だってないでしょう。
PPSが増えた分だけ増設されてしまうと、もうまるで東南アジアや中国などの雑な配線工事にしか見えなくなってしまいます。
日本では景観を壊すことへも配慮していますから、そんなことにはならないので安心してください。

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