エネリスト

電気に関するあらゆる情報をお届け

日本のエネルギー事情は「高品質なのに災害に弱い」?災害時に弱いと言われる理由とは?

   

日本のエネルギー事情…ガスや電気は世界的に見ても高品質なことで知られています。

今ではほとんど停電は起こりませんし「ガスが届かない!」ということもまずありません。

それだけエネルギー関連のインフラがしっかりとしている証拠です。

しかし一方で、地震大国であり、台風が襲来し、豪雪地帯もあるのが日本。
記憶に新しいのは3.11東日本大震災です。

あれほど大規模な地震・津波に襲われれば、日本に限らずどんな国でもそうそう立て直しはきかないでしょう。むしろ復興は早いほうだとも言われています。

しかし一方で、原発問題が立ち上り、改めて日本のエネルギー事情が災害に弱いことを痛感させられました。

こういった背景から「日本のエネルギーは高品質なのに災害に弱い」と言われるようになっています。

 

集中型エネルギーが問題

日本の電力発電のほとんどは火力発電となっていて、大体90%近くを占めています。
原子力発電は東日本大震災以降はほぼゼロ。
つまりほとんど全部が火力発電に頼っている状態です。

さらに言えば、火力発電の燃料は輸入に頼っていて、日本のエネルギー自給率は先進国の中でも圧倒的に少ないものとなっています。

となると、全国にいくつかある火力発電所で作られた電気が各地域に送電されている…というスタイルなわけです。

もちろん多少の災害では火力発電所がダウンすることがないように設計されてはいるものの、先の東日本大震災のような、想像を絶する災害に見舞われればどうなるか分かりません。

 

都心集中型モデルも問題に

日本は都市部に人口が集中しやすい国です。つまり狭い土地にたくさんの人が集まりやすいわけですね。

そうなると、災害などでどこか一部のインフラに被害が出れば、大規模な停電などの可能性が示唆されています。
そしてマンパワーの問題から、一度に修理できる場所は限られているため「隣町は電気が来ているのに我が家にはまだこない…」といった対応の遅れが起こりやすいのも問題視されています。

 

LPガスが災害対策に最強?

そこで注目されているのがLPガスです。

住宅それぞれにLPガスを設置する、いわゆる分散型エネルギーになります。緊急時のエネルギー源として住宅だけでなく避難所や仮設住宅に迅速に供給できるのも大きなポイントに。

電力に関しては個人宅のソーラー発電などがこれに近い部分がありますが、大災害に見舞われればおそらく発電できる状態には無いかもしれません。

スマートエネルギーネットワークに注目が!

もちろん政府や企業はこういった災害に弱い日本のエネルギーインフラにしっかりと対策をとっています。

やはりポイントとなるのは分散型エネルギーです。

例えば、これまでは火力発電に頼りきりだった電力も、各家庭の太陽光発電を一度集め、災害を受けた地域に流用する…といったモデルが着々と進められています。
これまでに実現できなかったのはインフラやITの技術が追いついていなかったためですが、今なら地域全体をネットワーク化させ、エネルギー利用の最適化が出来る状態にある、と言われています。

 

電力自由化も相まって再生可能エネルギーに力を入れる方針に!

電力自由化がスタートする2016年。
個人の太陽光発電で作られた余剰電力の買取に力を入れる企業が出てくるのはまず間違いありません。

再生可能エネルギーの電源比率を2030年までに2倍にしたい!という政府の方針が発表されました。要するに、国全体で太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギーを盛り上げていこう!ということです。

太陽光発電、風力発電、水力発電から地熱発電…さらにはバイオマス発電。

これらはそれぞれから得られるエネルギーは少ないものの、電源のリスク分散という意味で災害に強くなります。

個人宅にも太陽光発電の設置を推奨していたのは、こういった背景もあるわけですね。極端な話、それぞれの家庭にソーラーパネルを設置して、しっかりと蓄電できるシステムがあれば電気会社は必要ありませんよね(極論です)。

こういったエネルギーを分散できる社会を作ることで災害にも強く、災害が無いときにはそれぞれにメリットがある世の中に。これが思い描く理想像ではないでしょうか。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 4
    follow us in feedly

  関連記事

電力自由化で注目が集まるPPS(新電力)って何?

電力自由化がスタートするにあたってPPS(新電力)というキーワードを耳にすること …

電力自由化で新規参入を希望しているのは700社以上!

2016年4月電力自由化に伴い、新電力会社として参入を表明しているのは700社以 …

電気自由化で電柱が増えるのかという心配は無用

既存のシステムを利用するので、基本的には増設はない 2016年4月に行われる電力 …

電力自由化でしばしば登場してくる発送電分離とはそもそも何?

発送電分離をすることによって生じるメリットとデメリットは? 送配電部門が独立する …

再生可能エネルギーのせいで家計が圧迫?負担金引き上げの理由は?

再生可能エネルギーが家庭を圧迫する? 再生可能エネルギーは原子力とは違ってクリー …

電力自由化は電力会社のライセンス制?条件や課題は?

電力の全面自由化を柱にする電気事業法改正案が成立。 これにより、2016年4月か …

電力自由化についてのアンケートでは64%が電力会社を変えたい

消費者が心配しているポイントのひとつだが・・・ 2016年4月の電力自由化で消費 …

人口減少に少子高齢化・エネルギー問題とどう関係してくる?

日本の人口は今後減少する 日本の人口は今まで増え続け、1億人をすでに突破していま …

ガス会社は電気を売りたくてしょうがいない! ガス会社の参入裏事情

もともと国営のガス会社も、民間で長らくプロパンガスを売ってきたガス会社も、電力自 …

電気事業で必須の3つの用語 −クリーンダークスプレッド・スパークスプレッド・ダークスプレッド どんな意味があるの?

2016年4月から電力自由化が始まりました。電気事業の企業であれば、利益をある程 …