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日本がアジアへ電力システムを輸出させる意義

   

日本の電力システムは世界的に見ても非常に優秀な性能を持っており、外国へと輸出され、高い評価を受けています。

日本以外、特に東南アジアなどの先進国とは呼べない国々ではいまだに停電などが相次いでおり、日本の高性能なシステムを導入することでそれが改善されています。

日本が電力システムを輸出する背景には、日本の国内市場だけでは規模が小さすぎるからということがまず挙げられます。
むしろアジアの市場が日本よりも大きいとされ、その市場規模は1600兆円にもなると見られています。

この額は電力市場だけではなく、発電所の建設なども含めたインフラ市場がこのレベルという意味ではありますが、それでもかなり注目できるものです。

ASEANではインドネシアやマレーシア、タイ、フィリピンが今後も積極的な投資を予定しているとされ、インドネシアにおいては2010~2020年の累計でなんと4500億ドルもの投資を検討しているようです。

すでに多数の電力システム関係企業が日本から各地に進出しており、例えば東京電力は1990年の半ばごろからベトナムやインドネシア、フィリピン、台湾などで発電事業を行っています。
オペレーションやメンテナンスも含めた事業を進めていて、技術部門を東電が担い、ファイナンスは商社が担当するなどで事業を進めています。

今後も日本の電力システムが海外に出て行くことになりそうです。

 

いち早く海外に出ることの意味

 
電力システム市場がアジアだけでも1600兆円規模、世界的には4000兆円を超える規模であり、日本だけがその市場を狙っているわけではありません。

中国や韓国、欧米の企業も多数進出し、日本のライバルとなっています。

中韓はなんといっても低コストでシステムを供給してしまうことが強みで、欧米企業は長年に渡る実績が強みです。

日本は自動車や家電などの製造業に関しては高性能なものを作る技術があり、こういった電力システムも同様にかなりの性能を誇っています。

ですので、ライバルに勝つためには早くにアジアに進出し、日本がこの市場で性能を知らしめ、リーダーになることが不可欠です。

例えば家電などは東南アジアでは韓国メーカーが強いです。

安いこともそうですが、テレビコマーシャルなどの宣伝がうまく、人々の印象に残るので自然とそちらを買ってしまうのです。
日本も電力システムでいち早く進出し、その性能をポジティブにアピールして大きくシェアを奪うことが必須です。

 

電力市場もグローバル化は避けられない

 
このように電力システムを始めとした電力市場もまた国際化は避けられない時代になったと言えます。日本国内だけでなく、世界を見据えて動かなければなりません。

日本は2016年4月の全面自由化まで電気料金は政府がコントロールしていたわけですが、そんな時代は世界的にも終わっています。

欧米ではすでに全面自由化を実施している国もあり、日本もやっとそれに追いついた形になったのです。

しかし、日本で全面自由化はまったく初めてのことですから、電力システムの市場同様に国内市場もどう動いていくのか、電力関係の企業はしっかりと分析しなければなりません。

場合によっては海外に進出した際に得られたノウハウを日本に逆輸入するべきケースもあるでしょう。そして、それらが日本の電力市場をよりよいものにしてくれたら、なおいいと思います。

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